CBR250R 始動困難 改善修理奮闘記 [バイク修理]
走行7900Km今迄何のトラブルもなくお乗りのCBR エンジンのかかりが良くないので、と点検を依頼されました。
持ち込まれてすぐの時は、セル一発で、すこぶる調子が良くてどこが不調なのか疑うくらいでしたが2~3時間おいて再始動してみると3回目の始動でようやくファーストアイドリングを始める様子で
一回目二回目は500RPM位でどうにか始動するもスロットルを少しでも触ると止まってしまう状態。修理が必要なので入院していただきました。
アイドリングをはじめて以降はとても調子がいいので、この時点ではこんなにもてこずることは予想できませんでした。
まずは基本中の基本!ガソリン(不良ガソリンでないか)から点検、スパークプラグ、エアクリーナーエレメント、この2点は距離的にも今回交換させていただきました。バッテリーは充電とエンジン側アースコネクターボルトの腐食があったので交換。
さて始動してみます、、、全く変化なし。
インジェクション車はスロットルボディーやインジェクターのスラッジ等汚れによるアイドル不良がよくあるのでキャブクリーナーで洗浄してみました(結構汚れていたのでこれが原因?)
さて組みなおしてセル、スタート、、、??ダメです
今度はエンジン内部のINバルブやEXバルブの周りにカーボン等が付着して圧縮不足をおこしてる?と思ってシリンダ
コンプレッションをはかってみました 12,32kg バルブクリアランスはINが0,15EXが
0,25(規定はIN0,16EXが0,27 共に+-0.03)良しとは言えないがそんなにダメな数値
かというと、そうでもないかって感じです。
念のためヘッドのIN側からキャブクリーナーをガバガバと注入(少々荒治療)軽度の汚れならこれで改善されるはず。
再度組みなおしてセルスタート、、、、変化なし???
今迄の状況をHONDAサービスさんに相談したら燃料ポンプとインジェクターを交換してみたらどうでしょう、と言われたのでまさかと思いながら交換、(イグニションONで初期燃圧が低い可能性も有り!とのことで)そして再度始動、、、?変化なし。
このあたりから、どっぷりとハマってしまいました。
ユーザー様からお預かりしてからすでに一週間過ぎてますし、何とか早く治してあげないと、、、
悩みの日々が続きます(ちなみにFIのアイコン点滅等は無くて三回目ぐらいのセルスタート後アイドリングが安定すれば、嘘のように絶好調なのが、よけいに判断を迷わせる)
サービスマニュアルによればスロットルボディーもしくはIACバルブ(アイドル、エアー、コントロール)の不良の疑いが指摘されてます。その場合もFIアイコン点滅はしないと書いてあります。
しかしスロットルボディーASSY本体だと部品代は結構高額、交換しても変化なしだとまずいです。
もう一度HONDAサービスさんに相談。
IACバルブを交換してみて変化なければシリンダーヘッド分解してみてください、とのことなので
とりあえずIACバルブの交換。
再々度、組みなおしてセルスタート、、、、変化なし。
やはりHONDAさんの言うとおりエンジン本体なのか???
このエンジンはバルブ周りの汚れの影響を受けやすく、ちゃんとクリアランスがあっても特に始動時、不調になる事例があるそうです、、、。
そんなバカな~と思いつつも悪材料は潰し尽くしてしまったのでいよいよヘッドを開けることに、、
8000km走行なりに汚れはあるものの特にひどい感はなさそう。
ピストンヘッドは少しカーボン多いかな~。
TODAY等のカーボン噛み込み改修は何十台とやってますがこんなもんじゃ~ないですよ。
バルブを外してみたら、な~るほど、特にEXバルブシート部分 結構汚れてます。若干圧縮不足
の原因ですね。
でもエンジンかかってしまえばあんなに調子いいんだもんな~?TODAY等みたいに止まらないし!
とにかくまず汚れを落として、バルブのすり合わせ、
シート面精度を上げて組み込み。
このエンジンはバルブクリアランスはシムによる調整、ネジ式とは違いマイクロメーターで厚みを
測定して規定値になるように新シムに交換してやる必要がある為、少々手間がかかります。
ガスケット、バルブシール等新品にして組み付け完了。
さ~て セル、一発!! 2000rpm付近で初期アイドル開始!! よかった改善しました!!
けっこうシビアなんだなー。随分と手間取ってしまいお客様にもお待たせしましたが内燃機関の 奥の深さを実感し良い勉強をさせていただきました。ありがとうございました。
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先日エンジンからの異音で入庫されたZOOMER
走行距離はそれほどではないのですが、エンジン右側ラジエターの奥の方からシュワン シュワン と
不快な大きい音!!
すぐにクランクのベアリングの異音だと解りました。 過去に10台程同じ状況で交換した経験が有ります。
オイル交換を怠っていたわけではなくオーナー様はご自身で交換していたとのことです。
しかし使い方によってはオイルに水分が混ざり摩擦部分に悪影響をあたえることも、、、、。
(ドレンから古いオイルを抜いた時コーヒー牛乳の様に白っぽく濁っていたりってことないですか?)
エンジンが温まらないうちに短距離走行を繰り返す様な乗り方のエンジンに多いです。
早めに気付いて交換すれば良いのですが、、、! とまあ色々な原因がかんがえられますが、
元々このエンジン(スクーピー・スマートDIO等も同エンジン)は同じ所のベアリングが駄目になってるケースが多くて以前メーカーに問い合わせた事がありまして、、、、、。
当時メーカーの回答、(このエンジンは右側に特殊なセルダイナモ構造になっているため右側ベアリングに負担がかかってしまうのかも?とか、、、 前後2分割のクランクケースの為歪みによる影響?)とか、、、、
いずれにしてもはっきりとした原因もわからなければ、非を認めることもありませんでした。
とりあえずエンジンを下ろして分解作業にとりかかります。
エンジンヘッドを下にしてクランクケースを上下(前後)2分割にしたところです
クランクシャフトが顔をだしました。
そのままシリンダーからコンロッドごとピストンを引っこ抜いたところです。
示している所が問題の右側クランクベアリング、これが異音の原因!! 手で回してもシャーシャーと
音がします。 左側は回してもほとんど無音です。
ピストンにもかなりのダメージが有ります。 ベアリングの金属粉がいたずらしたんでしょうか?
同時に交換しておきましょう。
新品のクランクに新しいピストンを組みつけたところです。 勿論リング類も新品に交換です。
なぜベアリングのみの交換でなくクランクシャフトごとかと疑問に思うでしょうが、よく見て頂ければ
わかりますが、カムチェーンのギヤーが右エンドシャフトごとクランク側に圧入されていてその内側の
ベアリングを抜き返えすることが不可能な構造なのです。 左側はベアリング単体で抜き差しできるので
部品が出るのですが、よく壊れる右側はベアリング注文=クランクシャフトアッセンブリ注文なのです、、、。
なんだかな~なぜこんな構造にしたんでしょうかね~??
ケースを綺麗に洗浄。 シリンダーのアンダー側が見えます。
新しいクランクとピストンを組み込んで行きます。手に持っているのはカムチェーン
合わせ面に液状ガスケットを丁寧に塗って (右下側に見えるベアリング用のオイルラインをふさがぬよう
注意が必要)
前後、、、、(上下)のケースを指定トルクでボルト締め。
その後サイドのオイルシール、ステーターコイル、フライホイール等を組みつけたらバルブタイミングを
取って、ラジエター等の付属品の取り付けて車載したら完了です。
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不快な大きい音!!
すぐにクランクのベアリングの異音だと解りました。 過去に10台程同じ状況で交換した経験が有ります。
オイル交換を怠っていたわけではなくオーナー様はご自身で交換していたとのことです。
しかし使い方によってはオイルに水分が混ざり摩擦部分に悪影響をあたえることも、、、、。
(ドレンから古いオイルを抜いた時コーヒー牛乳の様に白っぽく濁っていたりってことないですか?)
エンジンが温まらないうちに短距離走行を繰り返す様な乗り方のエンジンに多いです。
早めに気付いて交換すれば良いのですが、、、! とまあ色々な原因がかんがえられますが、
元々このエンジン(スクーピー・スマートDIO等も同エンジン)は同じ所のベアリングが駄目になってるケースが多くて以前メーカーに問い合わせた事がありまして、、、、、。
当時メーカーの回答、(このエンジンは右側に特殊なセルダイナモ構造になっているため右側ベアリングに負担がかかってしまうのかも?とか、、、 前後2分割のクランクケースの為歪みによる影響?)とか、、、、
いずれにしてもはっきりとした原因もわからなければ、非を認めることもありませんでした。
とりあえずエンジンを下ろして分解作業にとりかかります。
エンジンヘッドを下にしてクランクケースを上下(前後)2分割にしたところです
クランクシャフトが顔をだしました。
そのままシリンダーからコンロッドごとピストンを引っこ抜いたところです。
示している所が問題の右側クランクベアリング、これが異音の原因!! 手で回してもシャーシャーと
音がします。 左側は回してもほとんど無音です。
ピストンにもかなりのダメージが有ります。 ベアリングの金属粉がいたずらしたんでしょうか?
同時に交換しておきましょう。
新品のクランクに新しいピストンを組みつけたところです。 勿論リング類も新品に交換です。
なぜベアリングのみの交換でなくクランクシャフトごとかと疑問に思うでしょうが、よく見て頂ければ
わかりますが、カムチェーンのギヤーが右エンドシャフトごとクランク側に圧入されていてその内側の
ベアリングを抜き返えすることが不可能な構造なのです。 左側はベアリング単体で抜き差しできるので
部品が出るのですが、よく壊れる右側はベアリング注文=クランクシャフトアッセンブリ注文なのです、、、。
なんだかな~なぜこんな構造にしたんでしょうかね~??
ケースを綺麗に洗浄。 シリンダーのアンダー側が見えます。
新しいクランクとピストンを組み込んで行きます。手に持っているのはカムチェーン
合わせ面に液状ガスケットを丁寧に塗って (右下側に見えるベアリング用のオイルラインをふさがぬよう
注意が必要)
前後、、、、(上下)のケースを指定トルクでボルト締め。
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BMW R100RS オイル漏れ修理 [バイク修理]
なかなか程度のいいBMWがお客様からの下取りで入って来ました。
もっともBMWらしく、良き時代の憧れのBIKEでありますR100RS!
しかしながら、いくらワンオーナーで大切にされていたとは言え
初年度登録から20年以上経っている後期モデル!
年数と共にオイル漏れ等の症状が出てくるのも致しかた無いところ。
在庫としてショールームに展示しておいたらオイルパンの下に
オイルのしずくを発見さっそく工場に入れて下から覗くと
ミッションケース下面ドレンボルトの少し前側にニュートラルスイッチが有り、
そこからの漏れのようです。
てっきりドレンワッシャーかこのスイッチのワッシャーだと思いきや
スイッチ本体の黒色の樹脂コネクター部分からのようです(交換です)ね。
左右のサイレンサーを外せば作業的には楽ちんだな、と思ったら
下側のエンジンマウントのボルトと長~いカラーを外さないとスイッチの
コネクター部分が当たって抜けません。
またこのアルミ製のカラーが、がっちり固着しており外すのに苦労しました
ケースを傷めないように気を付けながらバールを駆使して冷や汗物です
これが漏れを起こしているスイッチ、黒い部分からじわじわ出てくるみたいです
右側の新しい物と交換します。純正部品で2千円位と以外に安価でした
ドレンワッシャーもかなり、へたっていたのでついでに交換します
ケース側もそうですが、このスイッチ自体アルミ製なので締め付けには
注意が必要です!
バッチリ改善されました。 このアングルが一番好きです
オーリンズサスなんか付いて なかなか程度良いですね~!
ショールームに展示中でーす!
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年数と共にオイル漏れ等の症状が出てくるのも致しかた無いところ。
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オイルのしずくを発見さっそく工場に入れて下から覗くと
ミッションケース下面ドレンボルトの少し前側にニュートラルスイッチが有り、
そこからの漏れのようです。
てっきりドレンワッシャーかこのスイッチのワッシャーだと思いきや
スイッチ本体の黒色の樹脂コネクター部分からのようです(交換です)ね。
左右のサイレンサーを外せば作業的には楽ちんだな、と思ったら
下側のエンジンマウントのボルトと長~いカラーを外さないとスイッチの
コネクター部分が当たって抜けません。
またこのアルミ製のカラーが、がっちり固着しており外すのに苦労しました
ケースを傷めないように気を付けながらバールを駆使して冷や汗物です
これが漏れを起こしているスイッチ、黒い部分からじわじわ出てくるみたいです
右側の新しい物と交換します。純正部品で2千円位と以外に安価でした
ドレンワッシャーもかなり、へたっていたのでついでに交換します
ケース側もそうですが、このスイッチ自体アルミ製なので締め付けには
注意が必要です!
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